月記

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疑問 : 湯につかる風呂の歴史を知りたい

 


日本の風呂の歴史を何かの本で読んだとき、
現代のように湯につかることは一般的ではなかった、と記されていた。

では、昔はどんな風呂だったのか。
そして、いつ頃から湯につかることが一般的になったのかを知りたいと思った。

 

 

まとめ


Q: いつから湯につかっていた? それ以前はどんな風呂に入っていた?


A:

屋内の風呂は、湯につかる形式が一般的になったのは江戸時代後期以降。それ以前は、蒸し風呂。
屋外の温泉は、千年以上前から湯につかることが一般的だった。


屋内の風呂の場合、湯につかることは江戸時代後期以前はほとんど無かったが、
屋外の温泉でなら、江戸時代後期以前でも湯に浸かることは一般的であった可能性が高い。

 


屋内の風呂は、
江戸時代後期から、湯につかる形式が庶民の間で普及した。
江戸時代後期以前は、湯につかる形式はほとんど無く、サウナのような蒸し風呂が一般的だった。

江戸時代後期以前で、湯につかっていた人は位の高い僧侶や貴族ぐらい。
ただし、つかるといっても、あぐらの状態で腰の辺りまでしか湯を入れていなかった。

 

屋外の温泉は、
万葉集』や『続日本紀』などに記述があるので、
湯につかることは普通にあったと考えられている。
ただこれは位の高い人の記録だけ。庶民の記録は無い。

庶民の間で温泉が普及するのは、江戸時代以降。
しかし、それ以前にも入っていたと推測されている。
理由は、日本は火山帯なのでたくさん温泉があったと考えられているから。

 


なぜ、温泉には入っていたのに、屋内の風呂で湯につかることはしなかったのか。
調べたけれどこの疑問に対する回答は見つけられなかった。

もしかすると、手間がかかるから?
屋外の温泉は何もしなくても湯が沸いているから、そこに入るだけで済むが、
屋内の場合、水をたくさん運んだり沸かすのに大変な労力がかかったのかもしれない。

 


なぜ、江戸時代後期から湯につかる形式が普及したのか。
調べたけれど、よくわからなかった。
温泉が普及したからそれを真似ようとした?

 


ちなみに、外国では紀元前十数世紀から、公衆浴場が存在していた。
日本において、大勢で入る風呂(蒸し)は奈良時代ごろから(寺院に無料の施設があった)。
よく「風呂は日本の文化」と言うが、外国の方がはるか昔から風呂の文化は発展していた。

また、古代ローマの公衆浴場も、サウナような風呂が一般的であったとのこと。
ただし、水が豊富な土地柄だと湯船があったらしい。

 

 

(出典・参考文献)


「絵で見るおふろの歴史」(菊地ひと美講談社、2009)
「温泉手帳」(松田忠徳、東京書籍、2012)
「温泉とっておきの話」(海鳴社、2013)
「温泉学入門 : 温泉への誘い」(日本温泉科学会、コロナ社、2005)
「風呂と湯の話」(武田勝蔵、塙書房、1967)

 

風呂

https://kotobank.jp/word/%E9%A2%A8%E5%91%82-127856
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E5%91%82

温泉

https://kotobank.jp/word/温泉-41936
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A9%E6%B3%89

公衆浴場

https://kotobank.jp/word/公衆浴場-495611
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E8%A1%86%E6%B5%B4%E5%A0%B4

 

お風呂の歴史 - ナスラック株式会社
http://www.nasluck.co.jp/useful/bath/history/

入浴の歴史 - 株式会社バスクリン
https://www.bathclin.co.jp/happybath/nyuyoku/history/

 

古代ローマの公衆浴場
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%81%AE%E5%85%AC%E8%A1%86%E6%B5%B4%E5%A0%B4

古代ローマの公衆浴場の色々
http://togetter.com/li/465564